【マレーシア】東南アジアの魅力がギュッと詰まった街、クアラルンプール

世界一周旅行
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この記事は2024年2月に訪れた際の旅行記です。

クアラルンプールとは

マレーシアの首都クアラルンプール(Kuala Lumpur/通称KL)は、マレー系・中華系・インド系といった多様な民族が共存する、東南アジア屈指の大都市です。

かつてイギリスの植民地であった歴史を持ち、今もコロニアル建築が街の随所に残っています。

一方で、近代的な超高層ビルや巨大ショッピングモールも数多く、急速に発展し続ける都市のダイナミズムを感じられます。

モスク、寺院、教会が共存し、多様な文化と宗教が融合するユニークな都市景観を楽しめるのがクアラルンプール最大の魅力です。

物価が比較的安く、英語も通じやすいため、初めての海外旅行や一人旅にもおすすめです。

アクセス

クアラルンプールへ

クアラルンプール国際空港(Kuala Lumpur International Airport/KLIA)はマレーシア最大の国際空港で、日本からの直行便も多く就航しています。

東京(成田・羽田)、大阪、福岡などからマレーシア航空やエアアジアX、ANAなどが運航しており、所要時間は約7〜8時間です。

格安航空会社(LCC)も充実しているため、航空券代を抑えやすいのも魅力の一つです。

空港から市内へ

KLIAは市内中心部から約50km南に位置しています。

空港からクアラルンプール市内への移動手段は複数ありますが、代表的なのは以下の通りです。

  • KLIAエクスプレス(KLIA Ekspres):空港から市内のKLセントラル駅まで直通で約28分。快適で時間に正確な移動手段ですが、やや割高(大人片道55リンギットほど)。
  • エアポートバス:格安で移動したい人にはバスもおすすめです。KLセントラル駅やブキッ・ビンタン方面行きがあり、所要約1時間、料金は10〜15リンギット程度とお手頃です。
  • Grab(配車アプリ):東南アジアで広く使われている配車サービス。空港で簡単に利用でき、市内までおおよそ70〜100リンギット前後。深夜到着の場合にも安心です。

市内の移動手段

クアラルンプール市内では公共交通機関が比較的整備されています。

  • LRT(軽量高架鉄道)/MRT(地下鉄)/モノレール:市内の主要観光地は公共鉄道でほぼ網羅されています。運賃は1〜4リンギット程度と安く、ICカード「タッチ・アンド・ゴー(Touch ‘n Go)」を使えばスムーズに乗車できます。トークンの場合は、入るときはかざして、出る時は改札に入れます。
  • Grab(配車アプリ):公共交通機関ではアクセスしづらい場所や、荷物が多い時に便利。料金もリーズナブルで、相乗り機能を使えばさらに安く済みます。
  • 徒歩とバス:ブキッ・ビンタンなど中心部のエリアは徒歩でも回りやすく、無料巡回バス「Go KL」も観光客に人気です。

見どころ

ペトロナスツインタワー

クアラルンプールといえばまず思い浮かぶのが、「ペトロナスツインタワー(Petronas Twin Towers)」です。

高さ452メートル、88階建てのこの超高層ビルは、世界でも有数の高さを誇るツインタワーで、マレーシアの近代化を象徴する存在となっています。

この2本のタワーは、 日本と韓国の会社により建造されました。

夜になるとタワー全体が美しくライトアップされ、KLCC公園の噴水とともに幻想的な夜景を楽しむことができます。

タワーの中には高級ブランド店やレストランが並ぶ「スリアKLCC(Suria KLCC)」というショッピングモールがあり、買い物や食事も楽しめます。

また、KLCC公園では毎晩19-22時に無料の噴水ショーが行われており、観光客にも地元の人々にも人気のスポットです。

ショーは10分ほどで、公園内からツインタワーをバッグに見るのがおすすめです。

ブキッ・ビンタン

ブキッ・ビンタン(Bukit Bintang)はクアラルンプール随一の繁華街で、ショッピングとグルメを満喫するのにぴったりのエリアです。

大型ショッピングモール「パビリオン(Pavilion Kuala Lumpur)」をはじめ、「ロット10」「ファーレンハイト88」など、あらゆる価格帯のショップが揃い、流行のファッションや雑貨を探すのに最適です。

パビリオン(Pavilion Kuala Lumpur)

旧正月の時期には各ショッピングモールで飾りが行われ、盛り上がります。

特にパビリオンではど派手にデコレーションされます。

赤色の染められるのは、赤色が邪気を払い、幸運を呼び込む色だからです。

ジャラン・アロー(Jalan Alor)

夜には「ジャラン・アロー(Jalan Alor)」という屋台通りが賑わいを見せます。

ここでは、マレー系、中華系、タイ料理など多彩なグルメがリーズナブルに楽しめ、旅行者にとって忘れられない食体験になるでしょう。

深夜まで人通りが多いため、比較的安心して散策できます。

チャイナタウン

チャイナタウン(China Town)は、クアラルンプールの中でも特に異国情緒を感じられるエリアです。

メインストリートの「ペタリン通り(Petaling Street)」では、雑貨や衣類、コピー商品などが並ぶマーケットが広がり、価格交渉を楽しみながらショッピングができます。

すぐ近くには、マレーシア最古のヒンドゥー教寺院「スリ・マハ・マリアマン寺院」や、観光客にも人気の「セントラル・マーケット(Central Market)」があり、文化や歴史を学びながらのお散歩にもぴったりです。

スリ・マハ・マリアマン寺院

スリ・マハ・マリアマン寺院は土足厳禁で、靴は入り口付近に置くか、0.2リンギットで預けることもできます。

女性は脚の露出NGで、1リンギットでスカーフのレンタルが可能です。

私が訪れた際には、儀式が行われており、体験させてもらいました。

セントラル・マーケット(Central Market)

セントラル・マーケットには、お土産屋さんと飲食店が並びます。

観光客向けで、少しお値段は高めですが、値札がある店も多く、可愛らしいグッズがたくさん売っており、おすすめです。

また、名物のバクテー(肉骨茶)や海南チキンライスなど、ローカルな中華系料理も見逃せません。

バトゥ洞窟

クアラルンプール中心部から電車で30分ほどの場所にある「バトゥ洞窟(Batu Caves)」は、巨大なヒンドゥー寺院が岩山の中に広がる神聖な場所です。

入場料は無料ですが、寺院のため男女ともに丈の短いズボンはNGです。

スカーフが必要な場合は、15リンギットで購入できます。

そこからカラフルに彩られた272段の階段を登ると、自然の鍾乳洞の中に建立された寺院が現れます。

日常とは異なるスピリチュアルな雰囲気を味わえる貴重なスポットです。

ただし、野生の猿が多いため、荷物や食べ物には十分注意が必要です。

また、入り口のすぐ近くにある寺院も見ごたえがあり、おすすめです。

ムルデカ・スクエア周辺

クアラルンプールの中心部に位置する「ムルデカ・スクエア(独立広場)」は、かつてイギリス統治下でクリケット場として使われていた場所で、1957年にマレーシアが独立を宣言した歴史的な舞台です。

広場の正面には、ムーア建築の代表作である「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」があり、美しい外観はフォトスポットとしても人気です。

国立モスク(Masjid Negara)

ムルデカ・スクエアの近隣には「国立モスク(Masjid Negara)」もあり、イスラム文化への理解を深めることができます。

観光客も見学可能で、女性は無料でローブを借りることができます。

マレーシア・イスラム美術館

少し足を延ばしたところには、マレーシア・イスラム美術館があります。

入場料は20リンギットで、イスラムの近代作品が展示されています。

イスラムアートがとっても美しくて魅了されました。

テラスからはマスジッド・ネガラや街並みが綺麗に見えるので、訪れた際にはチェックしてみてくださいね。

モスク巡り

クアラルンプール市内観光に加えて、少し足を伸ばせば壮麗なモスクをめぐる感動的な体験ができます。

とくに有名なのが、「ブルーモスク」「ピンクモスク」「鉄のモスク」と呼ばれる三つの建築美が際立つモスク群。

イスラム建築の荘厳さや神聖な空気を感じられる、印象深いスポットです。

シャーアラム・ブルーモスク

クアラルンプールから電車で1時間ほどの場所にあるシャーアラムという街に位置し、正式名称は「スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク」

東南アジア最大級のモスクで、特徴的な青いドームと美しいミナレット(尖塔)が印象的です。

内部にはイスラム芸術を感じる美しいアラベスク模様が施されており、訪問者は無料のガイドツアーでモスクの歴史や建築について学ぶことができます。

服装が不適切な場合はローブやスカーフの貸し出しもあるため、安心して見学できます。

クアラルンプールからは電車+バス、又はgrabで約30リンギットでアクセスできます。

プトラジャヤ・ピンクモスク

マレーシアの行政都市プトラジャヤにある「マスジッド・プトラ」は、その可愛らしいピンク色の外観から「ピンクモスク」として親しまれています。

湖のほとりに佇む優雅な姿はフォトジェニックで、観光客にも非常に人気の高いスポットです。

内部も淡いピンクの装飾が施されており、やわらかさと厳かな神聖さが融合しています。

鉄のモスク

同じくプトラジャヤにある「鉄のモスク」は、その名の通り金属をふんだんに使用した近未来的なデザインが特徴的です。

正式名称は「トゥアンク・ミザン・ザイナル・アビディン・モスク」で、現代建築とイスラム文化の融合を体現したユニークな建築物です。

内部は広々と開放感があり、自然光を活かした設計が印象的。

ブルーモスクやピンクモスクとはまた異なる魅力を持ち、イスラム建築の多様性を体感できる貴重な場所です。

観光客も少なくほぼマンツーマンのガイドで、イスラム教について深く知ることができました。

少し勧誘的な要素もあるため、苦手な方は注意してください。

ピンクモスクからは約5リンギットで移動できます。

モスク巡りのコツとアクセス

この3つのモスクを一日で巡るには、Grabなどの配車アプリを利用すると効率的です。

ブルーモスクとプトラジャヤはそれぞれ郊外に位置しているため、LRTやKTMなどの鉄道と組み合わせて移動するとコストを抑えながら周遊できます。

私は、3つのモスクをGrabで回り、鉄のモスクの最寄り駅(Putrajaya Sentral)から市内まではLRTを利用し、総額の交通費はおよそ2,000円でした。

シンガポール

マレーシアからシンガポールへは簡単にアクセスできます。

一番手頃な高速バスでは、約S$25-30、およそ7時間で行くことができます。

また、飛行機は一日に何便も出ており、日帰りの弾丸旅行も可能です。

LCCを利用すると往復S$50前後で航空券を購入することもできます。

ぜひ、シンガポールに訪れた際には、マレーシアまで足を運んでみてください。

おすすめグルメ

クアラルンプールは、マレー系、中華系、インド系の人々が共存する多民族国家マレーシアの首都らしく、多国籍でバラエティ豊かなグルメの宝庫です。

屋台料理からモダンレストランまで幅広く、旅行中の「食」も大きな楽しみの一つになります。

ここでは、KLでぜひ味わいたいローカルグルメをご紹介します。

ナシレマ(Nasi Lemak)

マレーシアの国民食ともいえるナシレマは、ココナッツミルクで炊いた香り高いご飯に、サンバル(ピリ辛のチリソース)、イカンビリス(小魚のフライ)、ゆで卵、ピーナッツ、きゅうりなどが添えられた一皿。

お店によってはチキンカレーやフライドチキンが追加されることもあり、ボリュームも満点です。

朝食から食べられる定番料理で、屋台やフードコートでも手軽に楽しめます。

私はセントラルマーケット内にあるフードコートでいただきました。

ドリンクとセットで16リンギットでした。

甘辛なチキンがココナッツミルクライスにマッチしていて、おいしかったです。

バクテー(Bak Kut Teh)

中華系マレーシア人が多いKLでは、漢方と豚肉のスープ「バクテー」も大人気です。

豚のスペアリブや内臓などを薬膳スープで長時間煮込んだ料理で、身体が芯から温まります。

白ご飯と一緒に食べるのが一般的で、ニンニクやチリを添えて味変するのもおすすめ。

朝食として提供されている店も多く、ローカルの人々にとっては日常的なソウルフードです。

ラクサ(Laksa)

地域によってスタイルが異なるラクサですが、クアラルンプールでは特に「カレーラクサ」が主流。

濃厚なココナッツミルクベースのスープに、卵麺や米麺が絡み、具材にはエビや厚揚げ、もやしなどが入っています。香辛料の香りが立ちのぼる熱々のスープは、エスニック好きにはたまらない味わいです。

私は、Ah Cheng Laksaでいただきました。

アッサムラクサとロンガンドリンクを注文し、20.5リンギットでした。

魚介系に柑橘系の酸味とピリ辛がミックスされてて美味しかったです。

サティ(Satay)

サティは、マレーシア風焼き鳥とも言える串焼き料理です。

牛、鶏、羊などの肉を甘辛いスパイスでマリネし、炭火で焼いたあと、ピーナッツソースに付けて食べます。

もち米やキュウリと一緒に提供されることもあり、屋台グルメの代表格です。

夕方以降に活気づくジャラン・アローなどでぜひ試してみてください。

銀だこ

意外かもしれませんが、日本のたこ焼きチェーン「築地銀だこ」はクアラルンプールでも大人気です。

日本食が恋しくなった旅行者にとってもありがたい存在で、日本と変わらない味にホッとすることでしょう。

宿泊した宿

クアラルンプールで泊まったのはThe Bed Bukit Bintangです。

料金は3泊174リンギットで、朝ごはんもついています。

プールもあり、お部屋もバスルームも綺麗で快適でした。

ブキッ・ビンタンにあり、立地もよく、パビリオンへは地下道でアクセス可能でき、夜市も徒歩圏内で買い物も食べ物も困りません。

ドミトリーに宿泊しましたが、個室もあります。

また、洗濯は近くにあるHello Laundryというコインランドリーが便利です。

洗濯6リンギット、乾燥4リンギット〜と安く、洗剤も1リンギットで購入できます。

かかった費用

  • MRT 1.4リンギット(バス停→宿)
  • KTM 4.6リンギット(市内⇔バトゥ遺跡)
  • KTM 5.2リンギット(Putrajaya Sentral→市内)
  • Grab 70リンギット(モスク巡り)
  • MRT 3.4リンギット(宿→エアポートバス バス停)
  • エアポートバス 13.65リンギット
  • マレーシア・イスラム美術館 20リンギット
  • スリ・マハ・マリアマン寺院(靴・スカーフレンタル)1.2リンギット
  • ナシレマ 15.7リンギット
  • ラクサ 20.5リンギット

治安について

クアラルンプールは、比較的治安の良い都市として知られており、マレーシア全体でも旅行者にとっては安心して訪れやすい国のひとつです。

ただし、海外旅行であることを踏まえて、最低限の注意は必要です。

まとめ

クアラルンプールには、高級ホテルから格安ゲストハウスまで、宿泊の選択肢が豊富にあり、予算やスタイルに応じて柔軟に旅を計画できます。

公共交通機関や配車アプリが充実しているため、移動も比較的スムーズです。

英語が通じやすく、治安も安定しているため、女性の一人旅にも向いている都市と言えるでしょう。

物価の安さと文化の多様性が同居するクアラルンプールは、きっとあなたに新しい発見と刺激を与えてくれるはずです。

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