この記事は2024年1月に訪れた際の旅行記です。
ローマとは
ローマはイタリアの首都であり、歴史と文化が交錯する「永遠の都」として知られています。
紀元前8世紀に建設されたこの都市は、かつてはローマ帝国の中心地として世界を支配し、現在もその歴史的遺産を大切に守りながら現代的な都市として進化を続けています。
コロッセオやバチカン市国、トレビの泉など、名前を聞くだけでワクワクするような観光地が点在しており、美味しいイタリア料理も堪能できます。
今回は、そんなローマ旅行の概要や見どころをたっぷりご紹介します。
アクセス
日本からローマへ
日本からローマへのアクセスは、主に空路が一般的です。
日本からは直行便があり、ローマの主要空港「フィウミチーノ空港(レオナルド・ダ・ヴィンチ空港)」に到着します。
直行便は東京(羽田・成田)から約13~14時間、往復で10万円前後の航空券が目安です。
空港から市内までは、以下の方法があります。
- レオナルド・エクスプレス(鉄道):フィウミチーノ空港からローマ・テルミニ駅までノンストップで移動できます。所要時間は約30分、料金は片道約15ユーロです。
- バス:T.A.M.やTerravisionといったシャトルバスが市内に運行しており、料金は6~8ユーロとリーズナブル。所要時間は1時間程度です。
- タクシー:市内中心部まで固定料金で約50ユーロです。大きな荷物がある場合や複数人で移動する場合に便利です。
ヨーロッパからローマへ
ローマはイタリアの主要都市であるため、国内外からのアクセスは非常に良好です。
国内では鉄道やバスが発達しており、フィレンツェやナポリなど主要都市から高速鉄道フレッチャロッサやイタロで2時間以内で到着します。
また、長距離バスも多く運行しており、手軽に移動できます。
私はバーリからローマへの移動に初めてitabusを利用しました。
驚いたのはチケット代がなんと2.97€という破格だったことです。
大きな荷物は別料金で3.9€がかかり、ますが総額7€未満で移動できました。
時間は少し遅れるかなという程度で、客層も悪くなく快適な移動でした。
見どころ
コロッセオとフォロ・ロマーノ
ローマの象徴ともいえる巨大な円形闘技場で、古代ローマ時代の遺跡の中でも最大級の規模を誇ります。
内部ではかつて剣闘士の試合や野獣狩りが行われ、多くの観客を魅了しました。
入場料は18ユーロで、隣接するフォロ・ロマーノやパラティーノの丘も、コロッセオのチケットで入場できます。
コロッセオの地下部分を含む特別ツアーもありますが、通常チケットでも十分満足できます。
観光客が非常に多いので、公式サイトでの事前予約がおすすめです。
フォロ・ロマーノとパラティーノの丘はとても広大で見どころが多く、予習してから訪れるのがおすすめです。
ティトゥスの凱旋門を通った先の広場からは、コロッセオを静かに眺められる穴場スポットです。
バチカン市国
バチカン市国は世界最小の独立国で、カトリック教会の総本山です。
サン・ピエトロ大聖堂は、その豪華さと規模に圧倒される場所です。
世界一大きい教会ともいわれ、日曜の11時頃に訪れた際にはミサが行われており、その荘厳な雰囲気を体感することができました。
入場料は無料ですが、クーポラ(テラス)への入場は有料で、料金は17ユーロ~です。
テラスからはサン・ピエトロ広場を一望できます。
ひっそりと地下に降りる階段を見つけ、そこを下ると歴代の教皇のお墓が安置された場所にたどり着きました。
静寂の中、歴史の重みを感じる瞬間でした。
システィーナ礼拝堂も必見で、礼拝堂ではミケランジェロが描いた天井画「最後の審判」を間近で見ることができます。
入場料は美術館が20ユーロです。
また、日曜の12時にはサン・ピエトロ広場でローマ教皇の謁見があり、ローマ教皇による15分ほどの講話があります。
窓から登場する教皇の姿は肉眼では小さく感じますが、広場にはテレビが設置されており、大勢の人々が祈りを捧げながら見守る姿は感動的でした。
真実の口
サンタ・マリア・イン・コスメディン教会にある大理石の顔の彫刻「真実の口」は、口に手を入れて嘘をつくと噛み切られるという伝説で知られています。
紀元1世紀頃に作られ、もともとはマンホールの蓋や噴水の一部だったと考えられていますが、中世には真実を試す道具として使われたと言われています。
この彫刻は、映画『ローマの休日』で登場したことで世界的に有名になり、現在は多くの観光客が訪れる人気スポットです。
写真撮影には10分程度の列ができますが、スムーズに進む印象です。
撮影後は教会内を見学し、そのままお土産屋さんに進む構造になっています。
トッレ・アルジェンティーナ広場
トッレ・アルジェンティーナ広場には、紀元前4世紀から紀元前1世紀にかけて建設された4つの古代ローマ時代の神殿の遺跡があります。
また、周辺には野良猫が多く、 遺跡の中にTorre Argentina Cat Sanctuary と呼ばれる猫のシェルターがあり、人懐っこい猫たちと触れ合える癒しの場所です。
ここでは猫グッズも販売されており、購入することで寄付もできます。
猫好きにはたまらないスポットでした。
トレビの泉
トレビの泉はローマ観光の定番スポットで、訪れた時は多くの人々で賑わっていました。
背を向けてコインを投げ入れることで「再びローマに来られる」とされています。
コインは左手で右肩越しに投げるのが正しい方法だそうです。
しかし、コインを投げ入れる人は意外と少なく、写真を撮ったり、のんびりと長時間滞在する人も多く、驚きました。
サンタンジェロ城
サンタンジェロ城はローマ皇帝ハドリアヌスが自身と家族の霊廟として紀元139年に建設しました。
その後、城は要塞や教皇の避難所、牢獄などさまざまな用途に使われ、現在では博物館として公開されています。
城の名前は、590年にローマを襲った疫病が終息した際、大天使ミカエルが城の上に現れたという伝説に由来し、城の頂上にはミカエルの像が設置されています。
内部では、ハドリアヌスの霊廟の名残や中世の防衛施設、教皇の居住区、また秘密の通路「パッセット・ディ・ボルゴ」を見ることができます。
特にテラスからはサン・ピエトロ大聖堂やテヴェレ川の美しい景色を一望できます。
入場料は14ユーロで、見どころが多く1~2時間はじっくり楽しめます。
日曜は混雑していましたが、平日は空いており、ゆっくり見学できました。
ローマ大学植物園
この植物園は約12ヘクタールと広大で、イタリアや世界各地の植物が展示されており、自然の宝庫です。
自然豊かなこの植物園は、ヤシの木や竹、日本庭園、サボテンゾーンなどが楽しめます。
チケットは5ユーロで、訪れる人も少なく、静かな時間を過ごせました。
おすすめのレストラン・グルメ
Pizzeria Da Baffetto
Pizzeria Da Baffettoはピザの人気店で、薄くパリッとした生地が特徴です。
マルゲリータは7.5€で、大きさの割に軽く食べられました。
この日は電気が使えず現金のみの対応でした。
Zucchero e Farina
Zucchero e Farinaはたまたま通りかかり、見つけた店です。
ラビオリ(6€)がとても美味しかったです。
口コミではピザが有名とのこと。
スイーツもたくさんあり、次回はデザートも試したいと思います。
Supplizio
Supplizioは美味しいスップリ(ライスコロッケ)の専門店です。
クラシコとカルボナーラを1つ3€で注文しました。
中のモッツァレラチーズが伸びて絶品で、2つでお腹いっぱいになりました。
Pompi Tiramisù
Pompi Tiramisù では5€で本格的なティラミスが楽しめる店です。
サイズが大きいためシェアがおすすめで、様々なフレーバーを試してみたいです。
宿泊した宿
今回私が宿泊したのは、ローマ・テルミニ駅近くの「COMFORT INN ROMA TERMINI」です。
女性限定の宿泊施設で、4泊で54ユーロ+税金(1泊あたり7ユーロ)でした。
駅や地下鉄から近く、空港や長距離バスターミナルからのアクセスも抜群です。
ただし、水回りの使用には少しコツが必要で、エレベーターがないため3階(実質4階)への階段移動は少し大変でした。
それでも、この立地と価格を考えれば大満足です。
かかった費用
- バーリからローマ バス代 6.87€
- メトロ 2€
- 宿泊費 82€
- コロッセオ 18€
- サンタンジェロ城 14.65€
- ローマ大学植物園 5€
- Pizzeria Da Baffetto 9.5€
- Zucchero e Farina 6€
- Supplizio 6€
- Pompi Tiramisù 5€
治安について
ローマは観光都市として非常に多くの人が集まるため、観光地や駅周辺ではスリや置き引きに注意が必要です。
特に以下のポイントを押さえてください。
- 鞄は必ず身体の前で持ち、チャックを閉める。
- 混雑するバスや地下鉄では、貴重品を肌身離さず管理する。
- 夜間は人気の少ない路地には入らず、明るい大通りを歩く。 また、観光地周辺には「偽警察官」が近づき、パスポートや財布を見せるよう求めてくる詐欺もあるため、警戒心を忘れないことが大切です。
まとめ
ローマは歴史的遺産が至る所に広がり、美しい建築や芸術を楽しめる一方で、現代的な都市としての利便性も兼ね備えています。
交通機関や治安対策をしっかり行いながら、ローマ独自の魅力を存分に楽しんでください。