この記事は2023年11月に訪れた際の旅行記です。
トレドとは
トレドはマドリードから南に約70km、タホ川に囲まれた小高い丘の上にある美しい町です。
かつてはスペインの首都であり、1561年に首都がマドリードに移されるまで、歴史的に重要な役割を果たしていました。
トレドは多様な文化が融合し、ローマ帝国、イスラム勢力、カスティーリャ王国などによって統治され、その結果、町全体が独特の建築様式で彩られています。
1986年には世界遺産にも登録され、歴史と文化が詰まった宝石のような町です。
トレドへの行きかた
マドリードからトレドへは、電車またはバスでアクセスできます。
電車
スペイン国鉄「Renfe」の高速列車Avantを利用すれば、アトーチャ駅からトレド駅まで36分で到着します。
料金は11.1€で、公式サイトや駅の券売機でチケットが購入できます。
事前に購入しておくと、混雑を避けられて安心です。
バス
Alsa社のバスはマドリードのプラサ・エリプティカバスターミナルからトレドバスターミナルまで約60分で運行しています。
料金は6.39€で、1時間に2本の頻度で運行しているため、時間に余裕がある方におすすめです。
バスのチケットは公式サイトまたはバスターミナルの券売機で購入可能です。
見どころ
ソコドベール広場
トレド観光のスタート地点ともいえるソコドベール広場は、カフェやお土産屋さんが並び、観光案内所もある便利な場所です。
この広場は、小説「ドン・キホーテ」にも登場し、文学ファンにはたまらないスポットです。
ソコトレン
ソコドベール広場から発着するミニ列車「ソコトレン」は、トレド旧市街の周りを約45分かけてゆっくりと巡ります。
タホ川沿いを進む際は、右側の席がおすすめで、美しい景色を楽しめます。
チケットは広場で購入でき、料金は8€です。
音声ガイドも日本語対応なので、トレドの歴史を学びながらのんびりと観光を楽しむことができます。
途中の展望台では、1度下車して景色を楽しめました。
トレド大聖堂
サンタ・マリア・デ・トレド大聖堂は、トレド大司教座が置かれおり、ススペイン・カトリックの総本山として知られています。
ゴシック様式の大聖堂で、複数ある礼拝堂や総大理石の床、約750枚ものステンドグラス等、内部はとても豪華で広いです。
チケットを購入する場所は分かりにくいですが、向かいにあるお土産屋さんで購入できます。
中央礼拝堂にある主祭壇の裏側には「トランスパレンテ」とよばれる彫刻装飾があり、天井から光が差し込み、スペイン・バロックの傑作と称されています。
サントトメ教会
14世紀に建てられたムデハル様式の塔を持つサントトメ教会。
小さな教会で、エル・グレコの最高傑作『オルガス伯爵の埋』を所蔵していることで有名です。
サンタ・クルス美術館
かつて病院として使用されていたサンタ・クルス美術館は、エル・グレコをはじめとするトレド県のコレクションを展示する考古学・民族学の美術館です。
入場料は無料ですが、充実した展示内容と広い建物は、見応え十分です。
エルグレゴ美術館
エルグレコ美術館には、スペイン黄金時代に活躍した画家の豊富なコレクションが収められています。
ユダヤ人地区の家を改造して作った美術館で、作品だけでなく建物も楽しめます。
宗教画が多く、中でもトレドの景観と地図が人気です。
詳細に書かれた景色と地図から400年前のトレドと現在はほとんど変わらないことが伺えます。
マサパン
トレドの名物マサパンは、アーモンドの粉で作られた甘いお菓子です。
イスラム文化の影響を受けた伝統的なスイーツで、1856年創業の「SANTO TOMÉ」が特に有名です。
小さいサイズもあり、和菓子のような不思議な食感が特徴的です。
かかった費用
- マドリード⇔トレド バス 片道6.18€(¥1,017)
- ソコトレン 8€(¥1,317)
- トレド大聖堂 10€(¥1,646)
- サントトメ教会 4€(¥659)
- エルグレコ美術館 3€(¥494)
- マサパン5.5€(¥906)
日帰りで行ってみて
マドリードから日帰りで訪れたトレドでは、滞在時間3〜4時間でも十分に楽しむことができました。
観光地は昼過ぎから混雑するため、早めに訪れるのがおすすめです。