半年間にわたる世界一周の旅を終えて、改めて振り返ってみると、本当にたくさんの感動と出会いがありました。
その中でも特に印象に残っているスポットや出来事を、旅の締めくくりとしてご紹介したいと思います。
自分自身の思い出の整理も兼ねて、これから旅に出ようとしている方への参考やヒントになれば嬉しいです。
第10位:カンボジアのトンレサップ湖の夕日

トンレサップ湖はシェムリアップ近郊にある、琵琶湖の約10倍もの広さを持つ巨大な湖です。
果てしなく続く湖の水平線に沈む夕日は、まさに息をのむ美しさでした。
ツアーではなく個人で訪れたこともあり、観光客が少ない中、ゆっくりと心ゆくまで鑑賞できたのも印象的でした。
湖へと続く水路沿いには高床式住居が並び、ローカルな人々の暮らしを間近に感じることもできました。
窓も扉もないような開放的な家々には、素朴で温かみのある日常があり、家族や友人と離れて旅していた私には、どこか懐かしくも心に残る風景でした。
第9位:アタカマ→ウユニ 国境越えツアー、ウユニ塩湖での星空


新月の夜、ウユニ塩湖で星空を見ることは、私の世界一周で叶えたい夢のひとつでした。
せっかくなら移動も含めて特別な体験にしたいと思い、チリのアタカマからボリビアのウユニへ向かう3日間の国境越えツアーに参加しました。
ツアーでは、標高の高い荒野、色とりどりのラグーン、フラミンゴの群れなど、まさに“地球とは思えない景色”の連続。
一方で、電波の届かないエリアや暖房のない宿で過ごすなど、過酷な環境に身を置く経験でもありました。
ウユニに到着後は、憧れだった塩湖でのサンセット&スターライトツアーにも参加。鏡のように空を映す湖面の上に、満点の星空が広がる光景は、まるで夢の中にいるようで、ずっと眺めていたいと思うほどでした。
また、この旅ではちょっとしたトラブルもありました。私の手違いで夜行バスとツアーをダブルブッキングしてしまったのですが、現地の方が快く調整してくれたことで、どちらも問題なく参加できたのです。
絶景だけでなく、そうした柔軟で親切な対応も含めて、とても心に残る体験となりました。
第8位:バルセロナでガウディに魅了される


スペイン・バルセロナを訪れた際、私の旅のテーマでもある“ミーハー旅”にふさわしく、ガイドブックで目立っていたスポットを中心に巡りました。
その中でも特に印象的だったのが、ガウディ建築です。
名前を聞いたことがあるという理由だけで訪れたカサ・バトリョで、私は建築の知識もないまま、その造形の美しさとユニークさに圧倒されました。
その後に訪れたサグラダ・ファミリアも、期待をはるかに上回るスケールと精巧さにただただ驚くばかり。
「有名だから」と訪れた場所に、こんなにも心を動かされるとは思ってもみませんでした。
バルセロナの街は、ガウディ建築に限らず、色彩と曲線が生きていて、街全体が一つの芸術作品のようでした。
第7位:各国での美術館巡り

当初の私は、美術館に特別な関心があるわけではなく、「有名だから見ておこう」という軽い気持ちで訪れていました。
ですが、訪れるごとに少しずつ興味が深まり、旅を終える頃には、美術館巡りが旅の楽しみの一つになっていました。
マドリードではピカソの『ゲルニカ』、パリのルーブルではモナ・リザ、オランダではゴッホ美術館。
どの作品も写真で見たことはありましたが、実物を前にすると、その迫力や空気感に圧倒されました。
旅を通して「私は抽象画が好きかも」といった自分の好みも少しずつ分かってきて、絵が描かれた背景や歴史にも関心を持つようになりました。
帰国後には、興味を持った展覧会をきっかけに美術館へ足を運んだり、美術史の本を読むことも増えました。
旅は、自分でも気づいていなかった新しい趣味を教えてくれるものだと実感しました。
第6位:ラスベガスのシルク・ド・ソレイユ

ラスベガスといえばカジノの街というイメージがありますが、私にとっての目玉は、シルク・ド・ソレイユのショー「O(オー)」でした。
チケットは旅の中でもかなり高額なものでしたが、それ以上の価値があったと断言できます。
初めて本格的なショーを観る私は少し緊張していたのですが、開演と同時にその不安は吹き飛びました。
水を使った壮大な舞台演出、美しい音楽、そして一流のパフォーマンスに、心を奪われ続けた90分間でした。
言葉がいらないエンターテインメントの力、芸術の力を肌で感じた夜でした。
ラスベガスに行ったら絶対に観てほしい、おすすめの体験です。
第5位:アメリカのザ・ウェーブ

ザ・ウェーブは、アメリカ南西部のグランドサークルに位置する、まるで自然が描いたアートのような波模様の岩壁です。
その希少さゆえ、1日にたった64人しか入場が許されない“幻の絶景”とも呼ばれています。
私も最初はオンライン抽選に申し込んだものの落選。現地での直前抽選に2日間かけて挑戦するという、ちょっとした賭けに出ました。
結果、幸運にも当選し、奇跡の景色をこの目で見ることができました。
砂岩の曲線が織りなす色彩と模様の美しさは言葉にならず、その空間に自分が立っているという現実が信じられないほど。
「本当にここまで来てよかった」と心から思えた、世界一周のハイライトの一つでした。
第4位:ニューヨークでの年越しカウントダウン
世界一周中にどうしても叶えたかったことの一つが、ニューヨーク・タイムズスクエアでの年越しカウントダウンへの参加でした。
SNSで呼びかけたところ、世界各国から日本人が集まり、年越しまでの14時間以上を寒空の下で過ごしました。
長時間の待機は過酷でしたが、同じように旅をしている仲間や、留学・仕事で世界中に住む方々との会話はどれも刺激的で、あっという間に時間が過ぎていきました。
カウントダウンの瞬間には、その場にいた全員がハッピーニューイヤーと叫び、忘れられない年越しとなりました。
第3位:カナダのバンフ国立公園

カナダ・バンフ国立公園を訪れた日は、旅の中でも最も自然を身近に感じた1日でした。
普段は都会の観光地やグルメが中心だった私ですが、この日は気づけば6時間以上もハイキングをしていました。
透き通る湖、雪をかぶった山々、どこを切り取っても絵になるような景色に、何度も立ち止まっては深呼吸をしていたのを覚えています。
これまで自然と積極的に向き合うことは少なかったのですが、自分がこんなにも自然に癒される人間なんだと気づいたきっかけにもなりました。
帰国後も、公園を散歩したり、近場でハイキングを楽しむようになったのは、この体験があったからだと思います。
日帰りでの訪問だったため、次はぜひ数日間ゆっくり滞在し、自然の中で過ごしてみたいと強く思っています。
第2位:旅先で出会った人との交流

世界一周の中で、出会った人々との交流は旅の大きな支えとなりました。
ツアーで同じグループになった人、ゲストハウスで同じ部屋になった人、観光地で偶然話しかけてくれた人…気づけば、国籍も年齢もバラバラな人たちと、かけがえのない時間を共有していました。
ニューヨークのカウントダウンやザ・ウェーブでは、SNSで募集した仲間と現地で合流するなど、自分で人とのつながりを作っていった経験も印象的です。
また、このブログを始めたきっかけも、ロンドンで出会った旅人がWordPressを勧めてくれたことでした。
出会いは偶然のようでいて、実は私の旅を大きく形作ってくれていたのだと思います。
第1位:自分自身の変化

最も印象に残っているのは、旅を通じて感じた「自分自身の変化」です。
知り合いのいない土地で、言葉も文化も違う人々と関わりながら、自分とじっくり向き合う時間が何よりも貴重でした。
楽しいことばかりではなく、時には孤独や不安と向き合う場面もありましたが、それらを乗り越えたことで、少しずつ自信がついていきました。
また、これまであまり関心のなかった自然や美術に心惹かれるようになったのも、大きな変化でした。
家族や友人の存在の大きさを改めて実感できたことも、この旅がもたらしてくれたかけがえのない気づきの一つです。
まとめ
こうして振り返ると、世界一周旅行は、単なる観光ではなく、自分を見つめ直す時間でもありました。
世界は広くて美しく、そして、あたたかい。
これから旅に出る誰かが、一歩踏み出すきっかけになれば嬉しいです。