この記事は2023年11月に訪れた際の旅行記です。
フェズ旧市街とは
8世紀末にフェズの旧市街は「フェズ・エル・バリ」と呼ばれ、モロッコ初の独立したイスラム王朝であったイドリース朝の首都となりました。
9世紀になると首都は別の場所に移り、文化都市として発展しました。
13世紀にマリーン朝が成立すると、再び首都となりました。
この時代の街の中心は フェズ・エル・バリの西に築かれた「フェズ・エル・ジェディド」であり、王宮や要塞などが建造されました。
現在でも中世の町並みが保持され、宗教や軍事的な施設などを含めて文化そのものが残されている点で大変貴重であることなどから、1981年に世界遺産に登録されました。
フェズ旧市街へのアクセス
空港からのアクセス
空港からフェズへは、タクシーの他にバスで行くことができます。
バスはフェズの新市街まで運航しており、新市街から旧市街へはタクシーで行くことができます。
バスは16番系統で、所要時間は1時間、料金は4DHです。
新市街から旧市街へはタクシーで10分、料金は20DHです(ホテルの人に聞いた相場は15DHでした)。
各都市からのアクセス
モロッコの各都市からはCTMのバスでアクセスできます。
CTMのバスターミナルは新市街にあります。
新市街から旧市街へはタクシーで10分、料金は20DHです(ホテルの人に聞いた相場は15DHでした)。
CTMのバスチケットはCTMの公式サイトから予約することができます。
CTMのバスは乗車券とは別に、預け荷物代として5DH必要です。
荷物代はCTMのターミナルのカウンターで受付をする際に支払います。
また、マラケシュやカザブランか、タンジェ等へは国鉄でもアクセスすることができます。
CTMのバスに乗ってみた
私は、フェズからシャウエンへCTMのバスで移動しました。
フェズの旧市街からはタクシーを拾い、CTMまで向かいました。
ホテルの人に相場は15DHと聞いていましたが、何台か料金を確認したところ相場は20DHのようでした。
チケットは通常120DHのようですが、セールになっていて30DH+手数料3DHで購入できました。
さらにカウンターで預け荷物代として5DHを支払いました。
バスは11:00-15:15の予定でしたが、到着したのは16:00頃でした。
フェズの見どころ
旧市街
ブー ジュルード門はフェズ・エル・バリにあるフェズ最大の城門で、フェズのランドマーク的な門になっています。
この門は外側は青色、内側は緑色の精緻なアラベスク紋様が施されており、青色はフェズの街、緑色はイスラムを表しています。
フェズの旧市街は複雑に入り組んだ路地からできており、世界最大の迷宮都市と言われています。
モロッコの伝統工芸品のバブーシュ・絨毯・革製品などを扱うお店も多く並んでいます。
また、旧市街にはこのような美しい手洗い場もあります。
ブー・イナニヤ・マドラサ(神学校)
ブー・イナニヤ・マドラサは、イスラム神学校です。
モロッコでは異教徒はモスクに入ることができませんが、こちらの神学校は見学することができます。
細部までこだわった、緻密な彫刻の壁面が特徴的で、イスラム建築の傑作とも評されているほど美しいです。
入場料は20DHでした。
タンネリ工場
まるで絵の具のパレットのようなこの場所はタンネリ工場です。
タンネリ工場はフランス語で「なめし革工場」という意味です。
牛や羊、ラクダなどの革を、鳥の糞で柔らかくし、様々な自然の染料によって、染め上げます。
このなめし革工場を周囲に立ち並ぶ革製品販売店のテラスから見学することができます。
工場の周辺では観光客に話しかけ、案内することで料金を請求する人がいます。
私は建物まで自力で行き、建物の人にいた人に10DH払って見学させていただきました。
途中で革製品を売り込まれますが、拒否するとそれ以上はしつこくされることはありませんでした。
また、かなり匂いがきついと聞いていましたが、全く気になりませんでした。
タンネリ工場の近くにはサファリーン広場があります。
ここはでは銅鍋などを製造販売している光景を見学できます。
ハリラスープ
ハリラスープはモロッコの定番料理で、日本の味噌汁のような存在です。
野菜と豆が使われているハリラスープは胃に優しく、断食明けによく飲まれているそうです。
家庭料理ですが、屋台やレストランでも味わうことができます。
私は宿の近くにあった屋台で15DHでいただきました。
甘いお菓子をかじって、スープを飲むのが現地人の食べ方だと屋台の方に教えていただきました。
優しい味でとてもおいしかったです。
また、モロッコの料理はカレー風味の味付けが多かったのですが、こちらはそうではなく嬉しかったです。
サボテンの実
露天ではサボテンの実が売れられていました。
少し高い気もしますが、5個で20DHでした。
お味はみずみずしく、優しい甘さでおいしかったです。
宿泊した宿
Hostel Amirというホステルに宿泊しました。
ドミトリーの個室もありましたが、ツアーの疲れをいやすため個室にしました。
ブー・ジュルード門からも近く、砂漠ツアーの降車場所からもすぐの場所で、朝ごはんもついて2泊40€でした。
入り組んだところにあるので、初めは少し戸惑いますが、親切な方が案内してくださいました。
かかった費用
- ホテル 40€(¥6,475)
- ブー・イナニヤ・マドラサ 20DH (¥317)
- タンネリ工場 10DH (¥158)
- ハリラスープ 15DH (¥238)
- サボテンの実 20DH (¥317)
- 水 6DH (¥95)
- 新市街までのプチタクシー 20DH(¥317)
治安について
日中に旧市街を歩いていると「NO」と言って通してもらえないことが度々ありました。
単純に現地の人した通れない道なのか、案内のチップ目的で声を掛けているのかは不明ですが、「どこに行くの?」「案内するよ?」と声を掛けてくる人もいたので、注意が必要です。
一方で、「この先には何もないよ」と親切に教えてくれる人も多かったです。